【日常日記|怪我編】30代オタク独身女と恐怖の激痛 その1

今から約一ヶ月前の事。私は違和感を覚え始めていた。
数日前から続く鈍痛は、日に日に肥大していく様で嫌な予感を感じてはいた。
もしかしたら私は気付かない内に抜け出す事の出来ない底なし沼に片足を突っ込んでしまっているのではないか?
この痛みは放置しては不味い種のモノではないのか?
そう予感しながらも忙しさに感け、私は自分自身の体の事だというのに気づかないフリを続けていた。
それが、間違いだったのだ。
私は過信していた。まだ30代前半であり大きな怪我も病気もした事がなかったのも災いしたのかもしれない。完全に甘くみていたのだ。
鈍痛を覚え始めて一週間ほどが経過しただろうか。
相変わらず鈍痛が続いていたがそれは鈍痛でしかなく特に日常的に支障がある訳ではなかった。
しかし――。
夜、いつもの様に仕事から帰宅した私は、腹を空かせ用意してあった夕飯をかき込む様に平らげた。そしていつもの様にそのまま風呂へ入りついでに歯も磨いてから風呂場を後にし脱衣所へと上がった。
濡れた体をいつも通りに拭き、ボディローションを腕と胴体に塗りたくり、足にも塗ろうと腕を伸ばした時だった。
「――? あ? ……――~あああああ!!!??」
それまで鈍痛でしかなかった腰の痛みは、鋭く内臓にまで突き刺さる様な痛みに突如変化し私を襲った。
何が起きたのか、直ぐに理解する事は出来なかった。
私は足に腕を伸ばし屈んだ状態のまま身動きを取る事が出来なくなってしまったのだ。
ちなみに、この時私はまだ裸族だった。
脱衣所で騒ぐ私の元へかけつけた母の介護のお陰で何とか服を身に付けるまでには至ったが、とにかく腰が痛い。歩くのも困難な程に。
この日はもう何もする事が出来ず、ただ布団に横臥したまま朝を迎えた。
私はまだ自分の身に起きた事を上手く理解出来ていなかったのだ。
だからこそ、あんな無謀な事が出来たのだろう。
今にして思えば何と愚かだったのかと過去の自分に自己嫌悪を覚える程だ。
いや……私はむしろ考える事を放棄していたのかもしれない。
その可能性に気づくのが怖くて、ただひたすら思考を働かせないと必死だったのだ。
気づいてしまった時、それは目を背ける事のできない事実として私の目の前に横たわると分かっていた。
私には、どうしても成し遂げたい事があった。
だからこそ気づく訳にはいかなかったのだ……。
つづく


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